2年半ぶりに海外研修に。
ボストンで3年ごとに開かれるPRDという学会に参加してきました。
PRDは歯周病・インプラント分野の世界のオールスターと言われる先生方が一堂に会して、同時に3会場で講演が行われる世界的に有名な学会です。
アメリカでも日本でも3回目のワクチン接種や直前のPCR検査が陰性であれば待期期間もなくなったタイミングだったこともあり意を決して参加しました。
本当に学びの多い学会でした。
初日には、私が専門分野としているインプラント、それも歯を抜くと同時にインプラントを埋め込むことで負担が少なく短期間での治療を可能とする治療法についてドイツのコットゲン先生から手取り足取り教わりました。
学ぶことも多かったですが、この分野に関しては私が行っている治療が決して劣るものではないことが分かったことも事実です。
二日目はスイス・チューリッヒに以前研修を受けに行った際に大変お世話になったヘンメル教授の講演を中心に。
3日目からは私の臨床に大きな影響を与えたブラジルのロサ先生にも再開することができ、
学会外でも、日本で高名な先生や、歯科専門書籍のクインテッセンス出版の会長や日本支部社長との出会いもあり、
このPRD開催期間に、ボストンを本拠地とするセルティックスがNBAのファイナルに出場するという奇跡的なタイミングを体験することもできました。
前回までは毎回100人を超える歯科医師が参加していました(それでも日本の歯科医師の0.01%)が、今回の参加者は約10名(0.001%)。やはりリスクも踏まえて今回は参加を見送るという方がほとんどでした。
私も参加するかどうか悩み続けていましたが、日進月歩の医療技術を新型コロナウイルスを理由に学ぶことから逃げ続けることには耐えられませんでした。
規制も自粛も全く否定しません。それが他国に比べ効果を得た時期もありました。当院でも行政が望む以上の対策を様々な段階に応じて取ってきたと自負しています(状況が変われば当然より厳しい対策を取ります)。
しかしワクチン接種が進むと同時に、ウイルスの変異に伴い、コロナウイルス感染に伴う重症化度急激に下がったこの1年、欧米に比べ完全に医療(それ以外の分野も)は取り残されました。
多少のリスクを冒してでも向上する道を選ぶ! せっかく医療系とは全く関係ない家系から歯医者になって、自分のやりたいことを目指すために開業した私はそうありたいと思っていますし、そうしてきたつもりです。
新型コロナウイルスへの対応だけでなく様々な分野で、今後もその一念は変えずに取り組む所存です。
この考えとは相反する考えを持つ患者様も多くいらっしゃるかと思いますので、そうであれば本当に申し訳ありません。
約1週間お休みをいただいたことで、スムーズな予約が取れなくなった患者様には心よりお詫び申し上げます。
急患対応などでもご迷惑をおかけしたかと思います。
しかし、この学会参加で学んだことは世界最先端なことであり、本当に大きな学びと出会いがありました。
参加された日本人の先生方は本当に日本のトップと言われる方ばかりで、参加人数が少ない分、より密な交流・情報交換が出来ましたし、
さらには、この場でいつも指導を受けている2名の日本人が講演を行い、海外の先生方から賞賛を受けたことは日本人として本当に誇りと思えることでした。
ここで得た知識と技術を患者様に還元できるよう取り組みます。
最後にこの留守を守ってくれたスタッフと、不安も多々あったであろう家族への感謝をこのブログを借りて伝えます。
院長・増田英人