今日も朝から一日中サイナスリフト手術です。
詳細もお知らせしたいのですが、患者様のプライバシーもあり記録を残すことが出来ません。お許しください。
大学病院の機材にも慣れ、異国での手術の緊張感も和らいでか、昨日よりもスムーズに手術が進みます。
実は昨日、手術を見学しながら横にいた研修医のホセ先生から簡単なスペイン語を教わっていました。
というのもグアテマラの方は英語が全く通じません(先生方でも通じる方もいれば、通じない方もいます)。
手術中、第二助手をしてくれる大学研修医とは英語でコミュニケーションがとれるのですが、患者様とは意思疎通が出来ません。特に手術中は顔に布がかけられているので、ボディーランゲージも通用しません。
非常にまじめな患者様ばかりで、昨日見ていると皆さん数時間ずっと口を開けたままでいてくださり、麻酔がきれて痛みが出てきても我慢してくださっている方が多く、申し訳ないと思っていたのです。
ホセ先生も忙しいでしょうに、とても親切に気長に教えてくださいました。巻き舌が出来ないことは途中であきらめられてしまいました。
治療中に使いたい言葉は限られているので10個もあれば事足ります。
10個くらいすぐに覚えられると高を括っていましたが、年ですね。全く覚えられません。
そこで左腕に書き込み、カンニングペーパーがわりに使いました。
習って本当に良かったです。患者様も頑張って理解してくださり、私も普段の診療と同じくまめに声掛けをしながら手術できました。
見知らぬ人に無言で手術されるのは怖いでしょうから。
全ての手術終了後に今回参加した14人でとった集合写真です。
皆充実感と達成感からかすばらしい笑顔です。
すばらしいメンバーとともに研修を受けることが出来ました。
今日は研修終了後、我々のためにパーティーを開いてくださいました。
パーティーには川原・在グアテマラ大使も来てくださりました。
今回指導してくださったニューヨーク大学のCho教授ご夫妻
マロキン大学の今回の研修責任者ロドリゴ先生
私に簡単なスペイン語を教えてくれたレジデントのホセ先生です。
パーティー中には研修終了証書もいただくことが出来ました。
最後に日本人歯科医師に今回のような機会を与えてくださったAlfaro学部長ご夫妻を紹介します。
Alfaro学部長は1か月前に胸の手術を受けられたばかりなのですが、我々のために参加してくださりました。Alfaro学部長がマロキン大学歯学部を設立し、中米トップの学校に育て、このように海外の歯科医師を受け入れる道を作ってくださったとのことです。
学部長には、へたくそな英語ですが、
「今回の手術は我々にとっては研修だが、グアテマラの患者様にとっては決して研修ではありません。皆さまの協力のお蔭で、多くを学び、患者様にとってもベストな処置をすることが出来ました。今回の研修に協力いただいた、先生、マロキン大学、グアテマラ政府、グアテマラの人々に心から感謝します。」
というような正直な思いを伝えることが出来ました。
ホテルに戻ったものの、手術の昂揚感からか全く眠くなりません。
グアテマラといえばコーヒーが有名なのですが、実はラム酒もとても有名なようです(同行していた先生に教わりました)。
ホテルのバーで飲んでから寝ることにしましょう。
その名はロン・サカパ
私の中でラム酒のイメージが一新する味わい。アルコール度数が高いことを忘れるなめらかなのど越し。香りや味わいはコニャックに近く、調子に乗って飲みすぎました。
ただ、これがもとで明日つらい思いをすることに・・・。でも二日酔いではありませんし、寝過ごしたわけでもありません。