4/29 5/3の2日間にわたり、歯科衛生士の竹下・三浦が衛生士対象の歯周病治療セミナーを受講しました。
それぞれの受講報告です。
竹下 鈴乃
4月29日と5月3日の二日間、歯科衛生士の三浦と一緒にSRPのセミナーを受講しました。
SRPとは歯周病治療において、歯周ポケットの中に隠れた歯石や歯垢を専用の機械を用いて除去し、きれいにすることで歯周ポケットの改善を図る治療です。
その専用の機械には種類があるのですが、その中でも今回はキュレットスケーラーという器具を用いたSRPの行い方を学びました。
一日目の前半は、キュレットスケーラーの刃部の構造を理解した上での、シャープニングです。
何回も使用されたキュレットスケーラーの刃先は刃物ですので、ひっかかりが弱くなり、歯石を除去するための力がうまくかけられなくなります。そのような刃先でSRPを行うとか患者様も痛みを伴いますし、歯石も除去できません。シャープニングの大切さと、刃先と砥石の角度の当て方の難しさを改めて感じました。ですが、シャープニングをここまで詳しく教えてくださるセミナーは初めてでしたので、担当のインストラクターにも確認してもらい、上手!と言って頂けました。
お昼休憩をはさみ、後半からは、さっそく人工歯と抜去歯牙を用いて、実際にキュレットスケーラーを歯に当てる角度や指の動かし方、圧のかけ方、深い歯周ポケットの挿入方法を行いました。
学校時代に習った方法がすべて臨床において正しいかと言われると、そうではありません。把持方法など、いかに実際に効率よく動かせるのか学びました。
二日目は丸一日かけて、顎模型でのキュレットスケーラーの操作を各部位と歯の細かな部位に分けて行いました。一日目に習ったシャープニングをこまめに行いながらの実習です。
担当インストラクターの方が一人一人回って付き添って指導を行って下さいます。なので、自分の苦手部位や、歯周ポケットへの挿入の甘さ、圧のかけ方の弱さ、力が無駄に入りすぎていること等、こまめにチェックできました。
キュレットスケーラーの扱い方はもちろんですが、意外と患者様のお顔の角度の調整や、自分の施術位置の難しさを感じました。これひとつでも、SRPの操作のしやすさが断然変わります。
何度もこの角度の方がやりやすいよと指摘を受けました。
事前に三浦と顎模型にたっぷりと人口歯石をつけていきましたので、なんとかきれいに取ろうと必死で、一日が終わったころには指が痛くなっていました。
この二日間は、同年代でかつ衛生士歴も同じような年数の方々と6人のグループで過ごしました。
休憩中もみんなとお話がたくさんできて、それもすごくリフレッシュになり、楽しかったです!
もっと早くにこのセミナーに参加しておけばよかったなあと思いました。
すごく充実したセミナーだったので、積極的にキュレットスケーラーを使用していこうと思います。
三浦結衣
こんにちは。
歯科衛生士の三浦です。
4月29日に衛生士の先輩である竹下とNDL mint-seminar SRP実習会シリーズ テクニカルベーシック2日間コースを受講してきました。
1日目
私たち歯科衛生士は患者様の歯周病を治したり、また進行を遅らせるために歯茎の溝の深い部分のお掃除を行います。
歯茎の溝の深い部分はご自身でお掃除することはできません。ここで歯科衛生士の腕の見せ所です。いかに患者様にお痛みや苦痛を与えずにきれいにそして短時間でお掃除できるか・・・
歯茎の溝の深い部分は当然目では見えません。自分の指先の感覚で汚れや歯石を感じ取りお掃除しなくてはなりません。
長い年月をかけて固くなった歯石や汚れを取り除く訳ですから、小さい物ではありますが刃物を使用してお掃除を行います。間違っても患者様に傷をつけられませんから、歯科衛生士の仕事は本当に細心の注意が必要で、とても技術が求められる仕事です。
今回のセミナーでは学校で習った教科書の内容とは少し違って、いかに患者様にお痛みを与えずそして取り残しなくお掃除ができるかというものでした。
人工歯にマニキュアを塗ってそれを汚れとみたてて指先で感じ取り、刃先の当て方の練習を行いました。実際の抜去歯を使って固くなった歯石をどのようにはじくかなど丁寧に指導していただきました。
6~7人で一つのグループになり各グループに選任の講師がついて下さりました。その都度分からないことを質問でき、和気藹々と実習することができました。
私のグループです!!グループ名は「ティートゥリー」でした。
皆さん気さくな方ばかりです。
また、刃物を使う訳ですから当然切れ味も大切になってきます。
使用後は次のお掃除の際も、切れ味の良いものを使用するために、毎回砥石で刃先を研ぐ必要があります。今回その正しい研ぎ方も教わりました。
切れ味の悪い包丁で固いお肉を切ろうとしたらすごく力が必要ですよね?切れ味の良いものを使用すれば力など入れずにスッと切れます。
無駄な力を入れることは、誤った操作をしてしまったり患者様に不快感しか与えません。また、私たちもすごく疲れてしまいます。
そう考えるとお掃除する道具のメンテナンスも歯科衛生士の立派な仕事なんだと思いました。
今回の実習内容を生かして、患者様にできるだけお痛みや不快感を与えず、短時間できれいにお掃除できるようになればと思います。
5月3日の実習も実りある物にしたいです。
2日目
SRPというのは歯茎の溝の深い部分のお掃除をすることを言います。
お掃除する際にはキュレットスケーラーと呼ばれる道具を使用します。
2日目は模型実習がメインでした。
模型に人工の歯石をつけて、そのキュレットスケーラーをどのように操作すれば、効率よく患者様にお痛みを与えずお掃除できるかという実習を行いました。スケーラーの持ち方、角度、自分の位置、指先で感じることの大切さなどで、こんなにも操作しやすくなるのかととても勉強になりました。
講師の先生は長谷ますみ先生です。
長谷先生が冒頭でおっしゃったことがすごく記憶に残っています。
「今日お伝えするSRPの内容は私が10年間かけて実際の臨床でやっと習得した方法です。この方法さえ習得すれば私が10年かかったことも皆さん1年でできるようになります。」とおっしゃいました。
長谷先生が10年間かけて習得した技術はやはり理にかなっていて、興味深い内容でした。
今回こんな貴重なセミナーに参加できる環境が整っていること、またセミナーに参加することを快く承諾して下さった院長には本当に感謝しております。
1年で長谷先生のレベルにまでなれるとは到底思いませんが、今回のセミナーで学んだことを生かし、少しでも患者様の歯周病治療のお手伝いができればと思いました。
今回のセミナーは2日間ともランチ付きでした!!
セミナーを受けたビルの中にレストランがあり、そこで皆で楽しくおいしくいただきました。
そして、セミナー終了後は立派な修了証までいただきました★
右が長谷ますみ先生で左が選任講師の田河和子先生です。
これからも ますだ歯科医院は患者様の口腔内環境を少しでも良くするために、院長をはじめスタッフ一同日々業務に取り組むとともに、勉強していきます。
よろしくお願いいたします。