以前はインプラント反対派でした・・・(インプラント経験者として)
インプラントとの出会い
私とインプラントとの出会いは大学時代にさかのぼります。
ちょうど大学病院で積極的にインプラントが行われ始めていた頃です。
「手術するなんて大変だなー」 「入れ歯じゃダメなの?」
「歯を失ったくらいで、どうしてこんな大変な治療を受けるんだろう?」 当時の私はそのように感じていました。
その思いを決定的にする出来事がありました。
実は私はインプラント経験者なんです。
といっても歯科用ではなく、骨折した腕を強固に固定するために腕の骨に4本“整形外科用”インプラントを行いました。
腕の骨にドリルで穴をあけて、金属のネジを埋め込み、それを支えに手首が動かないよう固定しています。
皮膚から金属の棒が飛び出していました。
骨折の治療としては、かなり特殊なもので、今でも左腕にはひどい傷跡が残っています。
空手をやっていたこともあって骨折を繰り返し、普通のギプスやプレート/ボルトではうまく治らなかったのです。
インプラント反対派になった理由
ところが、腕の骨にインプラントをして1ヶ月後、異変が起きました。
朝起きると、腕がパンパンに腫れているのです。
腕がどうなるのだろうという不安で大学病院の救急外来に駆け込みました。
そこでの診断は蜂窩織炎(ホウカシキエン) ―インプラントが出ている皮膚からばい菌が入って腕全体が腫れている- との事でした。
そのとき先生は「大丈夫、治りますよ。よくあることだから心配しないで」とおっしゃいました。
ほっとする反面、「よくあることなのか?」「口の中にはばい菌がいっぱいいるから、歯科用のインプラントだともっとトラブルが起きやすいんじゃないの?」と恐怖感をもちました。
このことから歯医者になるころには「インプラントは怖いから、他の安全な方法を勉強しよう」という思いを強く抱くようになり、卒業後には入れ歯で高名な先生のもとで勤務することを決めました。
歯科医師になって
大学を卒業後、補綴専門医として活躍されている先生のもとで勤務を開始しました。「補綴」とは「歯を失った部分を回復させる」分野で、ブリッジや、入れ歯、インプラント治療などのことです。
ブリッジや入れ歯をいかに違和感を少なくし、いかに咬めるようにするかを保険治療だけでなく、自費治療の分野に関しても徹底的に学びました。
ですので、私にとってブリッジや入れ歯治療は得意分野なんです。
そんな私が今ではインプラント治療を積極的に行っています。
そのわけは・・・
インプラント反対派だった私が、インプラントをお勧めするようになった本当の理由
その1.インプラントとの出会い/インプラント反対派となった理由
その2.ブリッジや部分入れ歯による治療の現実
その3.インプラントを行うまでに/実際に行ってみて分かったこと
その4.多くの方にインプラントが出来るように
その5.インプラントをお勧めする本当の理由
その6.インプラントを希望する方にお願いしたいこと