上手な歯磨きで歯を守りましょう

虫歯も歯周病も、予防の第一は上手な歯磨きです。
口の中の汚れを頑張って隅々まで掃除しましょう。
でも歯ブラシだけでは残念ながら掃除はいきとどきません。
フロスや歯間ブラシを併用して始めてきっちりと掃除が出来ます。

今、歯ブラシしか使っていないあなたは、明日からでもフロスや歯間ブラシを使ってください。

歯磨きは歯ブラシだけでするものではありません！

そして歯磨きは回数が重要なのではなく、どれだけしっかりと歯磨きができているかという質が非常に重要です。
虫歯や歯周病の原因はプラークです。
プラークは、歯の表面に付いた汚れや食べかすにばい菌が集まったもので、24～48時間で出来上がります。
ですので極端に言うと2日に一回完全にすみずみまで掃除ができたら虫歯予防と歯周病予防ができます。

歯磨きは一日3回やっても、中途半端では効果がありません。
一日1回でも、その時に徹底的な掃除を行うことが効果的です。

歯磨きは回数よりも質が大切です。

歯ブラシについて

歯ブラシの使い方

普通の歯ブラシで十分です

大手のメーカー製で、ヘッドの小さな、普通のかたさの歯ブラシを使いましょう。
高い歯ブラシや、硬い歯ブラシの方が良く磨けるということはありません。

高い歯ブラシを大切に長く使うくらいなら、安い歯ブラシを毎月交換しながら使うことをお勧めします。

歯ブラシは素材ではなく、使い方が大切です。

歯ブラシはこまめに交換しましょう

歯ブラシ交換イラスト
歯ブラシは毎月新しいものに交換しましょう。
毛先が開く前に、新しいものに交換するのがコツです。
もし１ヶ月で毛先が開くようなら強くこすりすぎですので改善してください。

毛先を使って、小刻みに、一本一本磨きましょう

歯ブラシは強くこすり付けたら逆に汚れがおちません。毛の弾力で汚れをはじきますので、軽い力で、毛先を使って磨きましょう。

大きく動かすのではなく、小刻みに動かしながら歯を一本一本磨くつもりで使いましょう。

歯１本につき、１０回はこすって動かすようにしましょう。

歯には外側の面、咬み合わせの面、内側の面があります。
それぞれを丁寧に磨いていくと、最低５分　普通は１０分くらい、歯ブラシだけでもかかります。

電動歯ブラシ

電動歯ブラシはあなたの歯磨きを効果的に手助けします

電動歯ブラシは歯磨きで難しい“小刻みな動き”を自動的に行ってくれる道具です。
しかも手動では絶対に出来ないくらいの高速振動で！

歯ブラシを電動歯ブラシに変えることで、短時間で効率的に掃除が出来るようになります。

でも電動歯ブラシも毛先が当たっていない部分は掃除できません。

上手にブラシを使えるように練習しないといけないのは手動でも電動でも変わりませんので
歯医者での指導を受けることをお勧めします。

歯医者として多くの患者さんを見ていて、
・上手に磨ける人は手動でも電動でも上手に磨ける
・上手に磨けない人は電動にしたからといってきれいに磨けるわけではない。
と感じています。

“電動歯ブラシは歯磨きの時間短縮に役立つ道具”です。

フロス・糸ようじ

歯ブラシで汚れが取れにくい歯と歯の間。
フロスを使わないときれいにできません。

フロスと呼ばれる糸を歯と歯の間に通すことで、きれいに掃除が出来ます。

フロスが上手に使えない方は、糸ヨウジが同じ役目をしてくれますので、
糸ヨウジをお使いください。

歯間ブラシ

歯と歯の間の三角形の隙間には歯ブラシは届きません。
歯間ブラシを使いましょう。

歯間ブラシの使い方

適したサイズの歯間ブラシを使いましょう

スカスカな状態だと小さすぎ、痛くて入れにくいようだと大きすぎです。
あなたの歯に適したサイズの歯間ブラシを使いましょう。
場所によっていくつかのサイズの歯間ブラシを使い分ける必要があることもあります。

歯と歯の間に出し入れして使いましょう

歯間ブラシは歯と歯の間に出し入れして使います。
そのときに、
１前の歯に沿わせる
２後ろの歯に沿わせる
３歯ぐきに沿わせてマッサージ
と３つの面を掃除するように動かしてください。
歯間ブラシ使い方１　　　歯間ブラシ使い方２

洗って乾燥したら繰り返し使えます

予防歯科/歯磨き法　歯間ブラシ

歯間ブラシの先の部分がゴムタイプのものもありますが、ワイヤータイプの方が簡単に効率よくおそうじができるのでおすすめです！

歯磨き粉の選び方

お勧めは　フッ素配合　で　研磨剤の入っていない　歯磨き粉です。
フッ素入りの歯磨き粉を使うことは虫歯予防にとっても効果的です。
研磨剤は歯の表面をつるつるにするものですが、磨きすぎると歯が磨り減ります。
毎日時間をかけて、丁寧な歯磨きをされる方には研磨剤は必要ありません。

歯磨き粉は、歯ブラシの先に１／３くらいつければ十分です。
付けすぎるとすぐうがいがしたくなって、歯磨きがきっちりできません。

歯磨き粉選びの３つのポイント

汚れを染めだしてみよう！

歯ブラシやフロス、歯間ブラシの説明をしてきました。
でも本当にきちんと磨けていますか？
どれだけ時間をかけても、どれだけ多くの道具を使っても磨き残しがあったら、それは時間と労力の無駄遣いです。

汚れを染め出して、あなたの歯磨きをチェックしましょう。
予防歯科/プラーク染め出し前予防歯科/プラーク染め出し後
汚れの残っている部分が赤く染め出されます。


一見、きれいに磨けているように見えても・・・		染め出してみると、まだまだ汚れています。特に歯並びの悪い部分に汚れが残っています。